2026-04-24
中国地質科学院の侯増謙院士チームが発見・申請した月の新鉱物「セリウム・マグネシウム嫦娥石」が、国際鉱物学連合(IMA)新鉱物命名分類委員会の審査・投票を経て正式に認定されたことが22日、自然資源部(省)中国地質調査局への取材で分かった。これは人類が発見した11番目の月の新鉱物であり、米国とドイツの研究チームに続き、月隕石の中から発見された3番目の月の新鉱物でもある。これにより、中国が発見した月の新鉱物は4種類となり、米国と並んで月の新鉱物の発見数が最も多い国となった。科技日報が伝えた。
研究者たちは、中国国内に落下した最初の月隕石である「Pakepake005」の中から、セリウム・マグネシウム嫦娥石を発見した。
この隕石は2024年1月22日、新疆維吾爾(ウイグル)自治区の塔克拉瑪干(タクラマカン)砂漠で発見された。単体の球状隕石の重さは44グラムで、表面は黒い溶融皮殻に覆われており、カルシウム長石の白色岩片と暗色岩片が確認できる。

セリウム・マグネシウム嫦娥石の理想結晶図(写真提供・中国地質調査局)。

セリウム・マグネシウム嫦娥石の結晶構造モデル図(写真提供・中国地質調査局)。
a-b:月隕石「Pakepake005」、c:月隕石「Pakepake005」の薄片の電子顕微鏡写真、d:セリウム・マグネシウム嫦娥石とその共生鉱物(写真提供・中国地質調査局)。
セリウム・マグネシウム嫦娥石は無色透明でガラス光沢を持ち、脆く、貝殻状断口を示し、明確な蛍光効果を備えている。この鉱物は主に半自形粒状または自形柱状の形で、カルシウム長石、苦土かんらん石、フッ素燐灰石の縁辺部に産出し、粒径は約3~25マイクロメートルで、一般的には10マイクロメートル未満となっている。
セリウム・マグネシウム嫦娥石の第一発見者である中国地質科学院の王艶娟博士は、「セリウム・マグネシウム嫦娥石の発見は、月の起源と進化を理解するために重要な鉱物学的証拠を提供するとともに、人類の物質世界に対する認識の境界を広げた。その独特な結晶構造と化学組成は、月のマグマ進化や希土類元素の分化メカニズムを研究するうえで重要な科学的根拠を提供し、月物質の組成研究において相互検証のための重要なサンプルにもなる。また、この鉱物の独特な発光特性は、新型発光材料の研究にも重要な参考を提供する」と述べた。
現在、セリウム・マグネシウム嫦娥石の原標本とアイソタイプ標本は、それぞれ中国地質博物館と中国地質科学院に収蔵されている。
記事出処:人民網