湖南料理は“湘菜”と称され、中国の八大料理(浙菜、蘇菜、湘菜、川菜、闽菜、粤菜、徽菜、鲁菜)の一つである。湖南料理は長い歴史を持ち、漢時代から既に一つの料理体系が形成され、調理技術もかなり高いレベルに達していた。
湖南料理は主として湘江流域、洞庭湖地区及び湖南省の西部山岳地区の料理によって構成される。湘江流域の料理は長沙、湘潭、衡陽といった地域の料理を中心に、香り、新鮮さ、酸味、辛さ、やわらかさを重視して作られている。洞庭湖地区の料理は河川の新鮮な魚介類と家禽を材料に、煮込み、蒸し、燻し等の料理技法を使ってうまく調理されたもの。西部山岳地区の料理は、山の珍味や野鳥・野獣の肉等が巧みに調理されているだけでなく、煙で肉を燻製にしたり塩漬けにしたりする。味の特色といえば、塩辛くて香りが良く、それに一般的には酸味があり、辛口である。