2026-09-10

夕暮れの鳳凰古城を行き交う観光客ら。(8月22日撮影、鳳凰=新華社配信/胡聡)
【新華社長沙9月9日】中国の武陵山脈にある湖南省湘西トゥチャ族ミャオ族自治州鳳凰県は今年の夏、インバウンド観光の熱気が高まった。ナイトツアーや没入型民俗体験を打ち出し、少数民族の風情を味わおうと海外から多くの観光客が訪れた。
鳳凰古城(旧市街地)で観光業に従事する人たちもインバウンド観光客の顕著な増加を肌で感じた。地元写真店の店主は「海外観光客の撮影依頼は週に500件以上ある。前年より4割増えた」と語った。
県観光部門の担当者によると、地元は豊かな自然景観とトゥチャ族、ミャオ族の民俗文化を生かし、沱江(だこう)ナイトツアーや民族衣装撮影、名物グルメなどのコンテンツを充実させ、昼は観光できるが夜はすることがないという従来の観光モデルを刷新したという。

鳳凰古城の小吃(シャオチー=軽食)店の前で、調理の様子をスマートフォンで撮影する外国人観光客(手前右から2人目)。(8月22日撮影、鳳凰=新華社配信/胡聡)
初めて中国を訪れたというスペイン人観光客のドリーさんは、娘と鳳凰古城を観光した。昼間は自然景観を満喫し、日が暮れると沱江沿いを散策して明かりに彩られた古城の夜を味わった。鳳凰の夜景は湘西の少数民族の暮らしや文化を知る入り口となったとし、娘が民族衣装姿で写真撮影をする間、地元ならではのグルメを味わい、沱江のナイトツアーを楽しむ計画を立てていた。
鳳凰古城だけではない。山奥にたたずむ竹山村もミャオ族の暮らしの原風景が海外の観光客を引き付けた。村はここ数年、空き家の民家68棟を無形文化遺産伝承の場や民宿に改修。村民は文化観光の担い手となった。若手・中堅世代が民宿の管理人や従業員、ガイドを務め、高齢の無形文化遺産伝承者が工房でミャオ族の伝統刺しゅう「苗繍(びょうしゅう)」や手編み技術を実演している。

鳳凰古城で記念撮影をする外国人観光客。(8月22日撮影、鳳凰=新華社配信/胡聡)
地元の観光開発企業、鳳凰旅投開発建設集団の担当者は、竹山村は集落全体を没入型体験空間に作り変えるとともに、鳳凰中華ジャイアントパンダ苑と連携して魅力的な観光ルートを打ち出し、海外観光客が滞在型の観光を楽しめるようにしたと紹介。「宿泊収入だけを考えているのではない。手つかずの生活風景を海外観光客が深く体験したいと思えるコンテンツへ変えていく」と語った。(記者/張玉潔)

鳳凰古城の沱江河畔で、中国の伝統衣装を着て写真を撮るスペイン人観光客。(8月22日撮影、鳳凰=新華社配信/胡聡)

鳳凰古城の小吃(シャオチー=軽食)店で、品物を選ぶ外国人観光客。(8月22日撮影、鳳凰=新華社配信/胡聡)

明かりの灯った鳳凰古城の街並みをスマートフォンで撮影する外国人観光客。(8月22日撮影、鳳凰=新華社配信/胡聡)
記事出処:新華社